メンズヘアカタログは本当につらい。

髪を切りに池袋へ。

まずは最寄駅の桜台駅まで歩いていくのだが、直前に納豆ご飯を食しており、甘い物を欲した。そうだ、ダースチョコレートを買おう。

店員「ありがとうございました〜」

(それにしても暑すぎたな、店の中..)

と思いながら箱を開ける。銀紙をビリビリ破る。台紙をスライドさせて取り出す。

ない。

台紙に何も乗っていない。右手で台紙を取り出したのだが、左手で握っている銀紙の包装紙にやたら重量感がある。銀紙の中を覗き込む。暑さでチョコレートが溶けており、銀紙の内側に12個全て張り付いている。人差し指と親指を突っ込んで、頑張って1個取り出そうとする。

「ぐちゃ」

更に溶けて、綺麗な四角錐体が、見る影もなく変形する。

ここで、ある言葉が脳裏を過った。

「返品・・・」「交換・・・」

とは言っても、23歳、社会人2年目のボク。100円のダースチョコレートごときに頭を抱えてしまうのはどうなんだ。わざわざ店まで持っていき、

「す、すみません・・・これ中身全部溶けてて・・・えっと〜その・・なんか、交換っていうか・・そういうのってえぇ・・」

言えない。言えるはずがない。

「ケチくさい」というレッテルを貼られてしまうのを考慮すると、とても返品、交換には踏み込めない。そんな思いをしてまでダースチョコレートを手に入れたところで、美味しく食べられるはずがないのだ。引き返そうか迷ったが、深くため息をつき、桜台駅へ再び歩き始める。

悔しい。

しかし悔しい。

店側の管理能力に目をつむり、溶けたチョコレートを頑張ってつまんで、指をベトベトに汚しながらも食べて、チョコレートが銀紙に張り付きすぎて本来100円で得られるはずのチョコレート全て回収できないのを途中から気付き始めてしまっても食べ続けて、それら全ての障害を受け入れても、この自分の、寛容な精神を分かってくれる人は誰一人としていない。こんなに辛い思いをしているのを、誰も知ってくれない。他の奴らはただ平然と100円出して、その対価に見合ったダースチョコレートを平然と食うんだろうが、俺はそいつらより確実に損している。それに気付いてくれる人がいない。かと言って返品または交換しに行っても、心が狭い人間として認定される罠。

「クソッ..」

仕方ない。頑張って食べよう。

やはり人差し指と親指を突っ込み、1個、試みる。

「グチャ」

3個目に突入したところで気力が失せ、全て捨てた。

5月最初の休日、最悪な出だし。池袋に到着。美容室に入る。16時30分から予約をしたわけだが、16時に到着してしまい、30分お店で待機することになった。

美容室に入っていつも困るのが、美容師からの

「今日は、どんな感じにされますか?」

だ。

うまく言葉で表現できず、結局いつも

「まぁその..全体的に、量だけ落としてください..」

で終了する。結果、散髪しても

「本当に切ったの?」

「全然変わらないね」

「前と一緒じゃん」

と、周囲の反応もイマイチ。

(今回こそは、対策を練っておかなければ..)

そんな時、

「まだカットまで時間ありますので、こちらよければ読んでくださいね〜♪」

メンズヘアカタログを出された。

(こ、これだ!!)

30分の間に、参考にしてもらうヘアスタイルを見つけることにする。

パラパラパラパラ..

あの…

すみません…

イケメンしかいねえよ!!!!!

ヘアカタログってなんでイケメンしかいないんですかね?心が折れる。本当にひどい。

「あ、これいいな♪」

「こんな感じもありかも!」

「ちょっと冒険しようかな..//」

あらゆるワクワクが心の中で芽生えても

「..イケメンだから似合ってるのか」

と、最終的にはいつも同じ言葉で締め括られ、強制終了。

ちょうどいいやつ、もしくは少しブサイクなやつも掲載してほしい。俺が好きなヘアスタイルを見つけても、そのイケメンを指差しながら

「こ、これにしてください!」

と美容師に言えるわけがないのだ。言ったところで、所詮、美容師に

(イケメンだからその髪型が似合ってるんだよ..)

(ブサイクにそれはちょっと..)

(お前がその髪型してもキマらないよ..)

と思われるに決まっているのだ。

そんなとき、無難なヘアスタイルを見つけた。これだ。これでいい。モデルは..相変わらずイケメンだが..でもまぁいい、他のマブいオトコどもよりは割りとスタンダードだし、俺がこれを指差して美容師に見せても、被害は最小限に抑えられそうではある。よし、これに..

そのとき、そのヘアスタイルの説明文が目に入った

「『ねぇ、髪、触らせて♡?』と、女子が近寄ってくるのも日常茶飯事!ゆるふわフォルムで周りの女子を釘付けにしよう♪」

なんでこういうこと書くかな

これじゃあまるで、ゆるふわフォルムで周りの女子を釘付けにして「ねぇ、髪、触らせて♡?」と、女子が近寄ってくる日常を茶飯事にしたい!って俺が本気で思ってるみたいじゃん..

「女子に寄って来てほしいんだ..」

って美容師に思われながら1時間も椅子に座る罰ゲームは絶対に避けたいところ。

そんなこんなで、30分経過。案内される。

美容師「今日は、どんな感じにしますか?」

全体的に、量を落として終わった..

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ABOUTこの記事をかいた人

1992年12月26日生まれ。 急に「なんかmacいじってるやつかっこええな!」という気持ちが芽生え衝動でmacbookを購入したものの、「特にやること、ないな..」と持て余してしまいYouTubeで時間を消費するくらいしかやることがない状況に不満と疑問を抱き、「そうだ、macbookを開きながらブログを運営していたらなかなかイケてるんじゃないか!?」とひらめきミーハー心からワードプレスに登録。わざわざサーバー代を支払ってまで運営する必要性がまったくもってない雑記ブログをひたすら書き続ける都内在住の24歳サラリーマン。